幼稚園だより(月報) 2014年3月
伊集院幼稚園主任教諭 麦野節子
早いものですね。もう三月です。子どもたちは背丈も伸び、心もたくましく成長しています。四月から青帽子さんは小学一年生。赤・白・ピンク帽子さんは青・赤・白へと進級です。自由あそびの中で子どもたちは喜びにみちています。先生や友だちと外ではサッカー、鬼ごっこ、こま、なわとび、羽根つきなど。お部屋ではカルタとり、ままごと、ゆうびんやさん、レストラン、劇あそびごっこなど楽しんでいます。
自由あそびの中で、子どもたちの心は自由に解放されており、あのあそびしたいと自分の意思であそびを選んであそんでいます。一緒にあそんでくれる仲間もいます。子どもたちと関わる中で、嫌なこともあり、けんかもあり、うれしいこともあり、思いやりもあり、互いの思いを伝えあい、相手の思いをくみ取る力も育っています。また一緒にあそんでくれる先生もいます。本気になってあそんでくれる先生は大好きです。あそびを楽しむ中で、頭はくるくると働き、知能も発達してゆきます。幼児期こそいっぱいあそんで欲しいものです。私の子どもの頃は、めだかとり、どじょうすくい、つくしとり、お花つみ、山歩き、田んぼめぐりと自然の中でいっぱいあそんで、感性は育てられたなと思います。春休みはできるだけ自然の中へ出かけて思い切りあそんで下さいね。
あそび以外で子どもたちが喜びにみちる時は、プレゼントをもらった時、美味しいものを食べた時もあるでしょうが、何といっても嬉しいのは、周りの大人(両親、祖父母、近所の方々)に愛され守られているという思いではないでしょうか。子どもたちが求めているのは家庭にあっては、安心して過ごせる自分の居場所があることであり、園にあっては、互いに受け入れあっている心地よい居場所があることではないかと思います。
保護者の皆さん、一年間お子様方を心をこめてお育て下さりありがとうございました。これからもどうぞ宜しくお願い致します。我々大人も子どもに負けないよう喜びにみちた日々を過ごしたいものです。
聖句「光の子として歩みなさい」
伊集院キリスト教会 牧師 麦野達一
先日出席した会議で次のような話しを聞きました。子どもたちは常に歓迎されてきた。幼稚園も、小学校も、中学校も、高校も、そして大学も「どうぞいらっしゃい!」と両手を広げて子どもたちを迎えてきた。子どもたちは常に歓迎され、受け入れられる存在だった。ただそれは社会に出るまでのこと。高校や大学を卒業し、いざ社会に出ようとすると、どこにも働く場所が無い。一人前の生活が出来るだけの給料を出してくれる会社が無い。50も60も入社試験を受けても一つも内定を得られない。そのうち自分自身が否定されているのではないかと思い込むようになり、心病む若者が増えているのだそうです。幼稚園や学校にいる間は常に歓迎されてきたのに、社会に出ようとすると「お前はいらない」と言われる。そんな社会の中に子どもたちは生きています。かつては更なる高みを目指す場所としてあこがれだった大学院に入ることを最近では「入院」と言うそうです。どこにも就職が決まらず、しかたなく「入」った大学「院」だからだそうです。
何とも希望のない世の中です。掛け値無しに子どもたちを受け入れてくれるところは無いのでしょうか?あります。家庭です。親子の関係は子どもが大きくなっても変わることはありません。親は親、子どもは子どもです。一度は巣立っていったとしても、厳しい社会の現実にさらされる子どもにとって家庭の存在は最後の拠り所かもしれません。そしてそこにいる親や兄弟などの家族、つまり「ホーム」は子どもにとっての光となり得るでしょう。でも、もう一つあります。いつでも、誰でも受け入れてくれるところが。教会です。教会は品行方正で社会的にもきちんとした立場をもっている人だけが来るところではありません。むしろ日々の生活に疲れ、希望を失い、心病み、闇の中にいる人が来ます。それは教会の主であるイエス・キリストがそのような人たちを招いているからです。イエスは言います。「疲れた者、重荷を負う者は、だれでもわたしのもとに来なさい。休ませてあげよう。」伊集院幼稚園の子どもたちは在園した期間、このイエス様と共に過ごしてきました。そしてイエス様は子どもたちが園を巣立っていた後もずっと共にいて下さり、希望の光を示し続けて下さるのです。だから子どもたちにこうエールを送ります。「光の子として歩みなさい!」
今月のさんびか
幼稚園で子どもたちが月々に歌うさんびかをご紹介します。
どうぞご家庭でもお子さんとご一緒にさんびしてくださいね。
さんびか「ひかり ひかり」
1.ひかり ひかり わたくしたちは
ひかりのこども
ひかりのように あかるいこども
いつもあかるく うたいましょう
2.ひかり ひかり わたくしたちは
ひかりのこども
ひかりのように げんきなこども
いつもげんきで あそびましょう
3.ひかり ひかり わたくしたちは
ひかりのこども
ひかりのように ただしいこども
いつもただしく はげみましょう
ひかりの子どもとはあかるい子ども、げんきな子ども、ただしい子どもだと歌っています。伊集院幼稚園の子どもたちはそのとおりだなと思います。
いつも心の中で神さまのことを思って神さまと共にこれからも歩んでほしいと願っています。