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幼稚園だより(月報) 2011年8月


8月
今月の主題「ふれあう」

伊集院幼稚園主任教諭 麦野節子

  夏休み、子どもたちにとっては心がリラックスできるうれしい一時ではないでしょうか。
自分自身を振り返っても夏休みはうれしい時でした。戦後の貧しい時代でしたので、幼稚園はあっても近所の子どもは誰も行けず、小学校からのスタートでした。夏休みは本当にうれしく、「あー明日から二学期、学校だ」と思うと八月末にはいつも心が重くなったものです。
一応一日の計画があり、朝の涼しいうちに宿題を済ませ、その後は全くあそび中心の生活でした。当時はたての社会の交流が豊かで、近所のお兄さんお姉さんと連れだって、夕方まで田んぼ、山、海であそんでいました。今振り返るとなんと幸せなことだったのだろうと思います。紫外線も害はなく、真っ黒に焼けることを奨励され、学校でクロンボ大会までありました。周りの大人たちは皆夫婦で働いていましたが、子どもたちは子ども同士、自然の中で集団であそび、けんかもして育ってきました。
 今このようなことはなくなってしまい、子どもたちは毎日のように、「お母さん、今日はどこに連れて行ってくれるの」と要求、科学館、動物園、博物館、プールと親が連れて行かないと楽しく一日を過ごせない時代となりました。子育てにもお金がかかります。そんな中でも、工夫しつつこの夏休み家族とのゆったりとした夏の生活を楽しんでほしいものです。子どもたちは、家事をしたがります。幼稚園でも朝の掃き掃除、拭き掃除などよろこんで手伝ってくれます。いろんな手伝いがありますね。玄関掃除、靴をそろえること、お風呂みがき、台ふき、食器の出し入れ、洗濯、取り入れ、たたむことなど親子で話し合っていっぱいしてもらい、よろこんであげて下さい。親子でするということが、とてもうれしいことであり、やる気の継続となります。ましてや家族と一緒にクッキング、デザート作りはわくわくする程うれしいことでしょう。一日はゆったりと流れていますので、たまにはデザートのための買い物、何が作りたい、何が必要、どこに買いに行くなど話し合って出かけるのも楽しい体験となることでしょう。大人と一緒に作り、作り方を教えてもらったり、ほめてもらったり、よろこんでもらったりする中で、親子の絆も深まることでしょう。また祖父母宅、親族宅、友人宅への訪問やお泊まり、家族だけの旅行やキャンプなどもいろんな人々とふれ合うよい時となります。
 我が家にも毎年娘家族がアメリカから帰ってきます。久しぶりのじいじとばあばのふれあい、アメリカ人の娘婿は、アメリカから来ることは、経済的にも休暇を取るのも大変だけど、日本とアメリカ二つの国の文化にふれ合えてうれしいとのこと、なるほど、そうかと思います。
病気、事故に気をつけて「ふれあい」いっぱいの夏休みをお過ごしください。

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聖句「平和を実現する人々は、幸いである」

伊集院キリスト教会 牧師 麦野達一

 3月11日の震災後、世界中から支援物資とともに災害からの復旧のために人々が送られてきました。特にアメリカは史上最大規模の予算と人員をつぎ込み、東北の災害支援にあたりました。そのおかげで仙台空港は予定よりも大幅に早く開港出来たと報道されました。そういった米軍の支援に感謝する論調が広まる中、衝撃的なニュースが沖縄から飛び込んできました。普天間基地の代変基地の建設が予定されている辺野古の海岸に大きなコンクリートの壁が作られたのです。そこは米軍のキャンプシュワブ(基地)と辺野古漁港の境目に当たる場所で、それまでは大きな鉄条網で仕切られていましたが、お互いの様子は見る事が出来、ある意味のゆるやかさがあったのです。しかし今回作られたのは動かすことの出来ない強固な壁。「トモダチ」作戦が繰り広げられた一方で新基地建設が着々と進められる現実がありました。
 平和は「守る」ものではなく「つくる」ものであるとよく言われます。イエス様も「平和を実現する人々は、幸いである」とやはり平和は作る(実現する)ものであると言います。辺野古海岸では新基地建設反対のための非暴力による抵抗運動が続けられてきました。それはジュゴンの住む美しい珊瑚礁の海を守りたいというおじいやおばあの思いと共に、これ以上沖縄に人殺しのための基地を作らせないという、強い思いによって支えられてきた運動です。そこにはまさに平和を「つくる」ために命がけで戦っている人々がいます。これは沖縄の基地によって安全が保たれているとされる日米安全保障条約の中にいる私たちにとっても人ごとではありません。
この夏、平和をつくるということを考えてみませんか?教会では8月14日に平和礼拝を行います。ぜひおいで下さい。

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今月のコラム

夏休み、お子さんといかがお過ごしですか?
我が家の子どもは、気付くと外に出て遊んでいます。幼稚園の子どもたちも外遊びが大好きです。でも外に出られずに、子どもがずっと家の中で過ごすことになったら・・・?イメージするだけで、親子共々イライラする生活が目に浮かびます。
3月11日以来、5カ月近く外で遊べない子どもたちが福島にはたくさんいます。どんな状態、どんな思いで今までを、この夏休みを過ごしているのでしょう?
福島の子どもたちから外遊び・プール遊びの楽しみを奪ったのは誰なのでしょう? それは私たち大人です。世の中のしくみを考え作っていくのは大人の責任です。鹿児島にいるから関係ないのではありません。私のせいで、外で遊べない多くの子どもたちが今いるのです。
鹿児島にも川内原発があります。人間が作ったものに「絶対」はありませんから、私たちもいつ、今の福島と同じ状況になるか分かりません。人ごとではないですね。また今建設が計画されている川内原発の3号機は、出来上がれば世界最大級のものになるそうです。
このままで良いのでしょうか?
神さまから私たちへプレゼントとして与えられている子どもたち。一人一人が最高のプレゼントです。私の無関心のために未来ある子どもたちが生きにくい世の中にしてはいけません。その子どもの今・未来を守るのはこの私たち大人の責任です。ぜひ子どもの命・生活を守るために色々なことに関心を持ちましょう。みんなが安心して生活出来る世界になるために頭を使い、声を出し、行動していきましょう。

「神はお造りになったすべてのものをご覧になった。見よ、それは極めて良かった。」〈聖書:創世記〉



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